かみの毛くるくるまちぼうけ

とある自治体の新米広報担当。四方山話。たまにライブの告知。

トパーズとサファイア

久々に予定のない1日を迎えたので、穴の空いたスーツを修繕してもらいにバスで15分ほど移動した帰りは歩くことにした。
近頃は都内に出向くことが増えて、ますますつくばの止まぬ寒さを実感する。昨日の市ヶ谷では5分咲きを越えた桜も見られたけど、今日のつくばはまだまだこれからといった様子だ。
でも蕾だって見ていて嬉しい気分にさせてくれる。冬眠明けの巣穴から外の様子を伺うリスのようだ。

今年でつくばに移り住んで9年目になるけど、こうして長らくこのまちから動かないのは、仕事にせよなんにせよ自分を必要としてくれる人がいるところに身を置きたいと考えているからだ。
ひとところに留まり続ければいずれは変化のなさに発狂してしまうのではないか、と自分の身を危ぶんだこともあった。でもそんなことはついぞ起きず。むしろ同じ行動サイクルを繰り返すことで微かな変化に気づくことができるようになっていて、飽きのこない毎日を送ることができている。
そんな話を先日職場の先輩としながら、まさにそれを体現している筑波山を窓から眺めたところだ。

ただ、つい最近になって別のあるところに気持ちが向くようになっている。今の居所に飽きたなんてことではないんだけど、その場所からの引力のようなものがある気がするのだ。そのエネルギーの主は、土地柄なのか、はたまた特定の人物なのか、そのどちらともなのか。たぶんどっちもだ。
引力に素直になったらどうなる。

Radka Toneff The Moon Is A Harsh Mistress - YouTube

アルビレオという連星を宮沢賢治はトパーズとサファイアに喩えた。肉眼だとひとつの星のようで、よくよく見るとふたつの美しい星がくるくると回り続けている。
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どこで生きていくかはどうでもいいことではないから、その地に移り住むか、あるいは連星のように釣り合いをとってくるくる回り続けるか。